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【二代目日記】おめでとうございます

2013.01.04 Friday
毎年元日は、京都に墓参をし、昨年の報告と今年の思いを伝えてきます。会長の付添で10年前くらいから始めたこの墓参ですが、いまや自分自身の新年最初の行事として大事にしています。往きの道中だけは、仕事のことを考えないことを許しています。新幹線は、富士山側の席を取るようにして風景をただ眺めることにしています。

西本願寺の横道の坂を上がり、清水寺の裏手が見えてきたあたりに、我が家の墓はあります。子供のころは遠くに感じた京都もいまでは、商談ついでに立ち寄れる場所になりました。清水の舞台というくらい、山のこの斜面は抉り取られたような急な谷が多くありますが、谷を見下ろすと京都の町が見え、ここが盆地であるのがよくわかります。この風景は、のどかな正月を実感させてくれる良い景色です。

去年の今頃は、蛮勇を振りかざし、来るなら来い、とシトカ・ブリストル勢との対決を決め込んでいました。今年は、産地間の競争よりも、むしろ急激な円安に振れている為替、昨年の数の子が高値だったことより生じた消費者離れ、数量が増えつつある自社の事業のコントロール、の3つが相手です。

特に消費者離れは流通業者離れ、でもあり、数の子業界が流通業界の一定の関心をとどめておけるかどうかは、非常に難しいところだと思います。大相撲が賭博問題で1場所を不開催としたことで、一気にお客さんを失い、いまだ回復できていないように、多くの消費者に「数の子がなくても大丈夫なんだ」「食べなくてもお正月を過ごせるんだ」と思われてしまったのは、業界をさらに苦境に追い込むでしょう。

私は去年の数の子は非常に高かったと思います。原料コスト、製造コスト、流通コスト、これらをすべて足し合わせた価格だというのはわかりますが、消費者目線がまるでない価格でもありました。原料高や生産減によるkgあたりのコストアップをどのように解消するか、というすべをまるで講じないまま、いわばタレ流しのような製品が多かったと思います。年1回の商品ということで、関係者全体に高くても何とかなる、という甘えがなかったか、販売現場との意思疎通が十分にできていたか、、、とにかく問題の多い年でした。

私から見ると、原料高や衰退期にあるのは決して数の子業界だけではありません。卵や牛乳、パン、納豆、電気製品、建設、ありとあらゆるものが苦境にあって、その中で、自ら変わる会社だけが、変わりゆく時代を生き延びられるのです。伊達巻やチョロギ、田作りのメーカーがどのような工夫を凝らしているか、これを見るだけでも大いに勉強になるでしょう。

といって、自分では大きく舵きりをしたつもりでも、他の業界や製品の成功例ほどにはできていませんし、新路線が会社に定着するには2-3年は平気でかかります。数の子は、年1回の事業なので、何にせよ改革には時間がかかるのです。私は、サラリーマン時代は短距離ランナーだったとおもいます。目先にある仕事をこなすスピードをあげると仕事が進むのです。この会社の事業は、ハイピッチを維持するの持久力が求められる中距離走のような感じだと思います。苦しい3年間を覚悟して、帰京しました。

 

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