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【二代目日記】商戦終盤を前に

2011.12.14 Wednesday
「おせち自体を食べなくなっている」「スーパー向けが特に悪い」「折れ子がよく売れる」「まだまだこれから」「今年は荷動きが遅い」「値下げの話が来たが、断った」「来年は魚が少ないから、無理して売らないほうがいい」

業界内にはこのような言説が飛び交い、各社最終戦争に突入していきます。ただ、これらはほぼ毎年言われていることなので、目新しさはありません。風物詩といった趣です。業界のマクロな表現としては当たっているのでしょうが、数年間もこんな環境にさらされていながら自らを進化させていないとしたらそれは世間的には経営の怠慢と言われるかも知れません。

わが社の事業はロシアでの魚の買い付けから行っています。ニシンは1匹1匹手で腹出しし、1本1本自社の規格で選別し、1パック1パック詰めていきます。だから、その年に何トンの原料を買うか、どんな製品を作るか、どのように売るか、これらはすべて自己責任です。こういう強烈なリスクと自己責任の中で仕事の前では、マクロ環境の不遇はあまり気になりません。given conditionは各社共通、その中でいかに事業を構築するか、ということに焦点が合うからです。

事業、と書きましたが、当社はロシア産抱卵ニシンの70-80%を買います。この点を考えると、「1事業」という枠を越えて「産業」としてのとらえ方をしたほうがよいとかんじます。なぜならロシア側にとっては当社を通じて日本の市場を見ることになり、当社の振る舞いが即ち日本市場、ということになるためです。

商戦終盤に一喜一憂(一喜することはほとんどありません)しても、残された道は値下げして売るか(フロー優先)、突っ張って持ち越すか(ストック優先)しかなく、多くの会社は今年値下げして売ったら翌年は量を絞る、ということを繰り返してきました。各社が同じ調子で縮小均衡を図ると産業としてのあり方に影響を与えます。生産側の縮小は、売り手からのプレッシャーの減衰を招くので、消費者市場も徐々に衰退するからです。

業界全体の消費量の維持を優先するなら、年末向けにつくった数の子は原価割れをしても販売し、「誰かの手に渡っている」という状況にするのが一番です。縮小均衡は均衡点が縮小分以上に下がってくるので、決して均衡することはないのです。引くも地獄、進むも地獄。向う見ずな若さだけが勇気をくれます。

 

 

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